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口臭に関する誤解


口臭に関しての大きな誤解があります。口腔内に原因があって口臭ある場合、要因は2つに大別されます。


1つは、口腔衛生状態が悪かったり虫歯や歯周病がある場合です。この場合の口臭は口臭測定器で計測することが可能ですし、正しい歯磨きを行い、虫歯や歯周病を治療することによって解決します。


問題となるのはもう1種類の口臭です。口腔清掃状態が良く、虫歯や歯周病も認められないにもかかわらず口臭がある場合です。この場合の口臭は、ドライマウスが原因のケースと口腔内の常在菌の細菌叢に原因ある場合に大別されます。この口臭は、社会性に関わり、対応方法が簡単でないため本人に取って深刻な悩みになってしまいます。原因は嫌気性菌による代謝産物と思われますが、口腔内から嫌気的バイオフィルを完全に除去するのは困難です。嫌気的バイオフィルムは、歯の隣接面、歯肉構内、舌表面、咽頭部など完全な清掃が困難な部位にあるためです。ドライマウスの場合は、カンジダアルビカンスという種類の真菌が急増することが知られています。唾液による影響を受けやすい真菌です。この真菌によって作られる嫌気的環境による口臭が考えられます。ドライマウス以外の場合も、真菌によるバイオフィルム内での酸素の消費による嫌気性細菌の増加が考えられます。



口臭治療に抗真菌剤を使用する意味はあると思われます。

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